米国のベンチャーキャピタルAndreesen Horowitz(以下、a16z)が発表しているAmerican Dynamism 50 AI Editionから今回はAmbient AIを紹介する。
AI を活用した新時代のフィジカルセキュリティを提供するAmbient AIのソリューション
ディープラーニングの発達により、ビデオ分析は高度化し、ビデオ内のさまざまなオブジェクトとオブジェクトの属性を認識できるようになった。これらのデータやメタデータの記述は、フォレンジックや集約されたセキュリティ レポートやダッシュボードの作成など、かつてのようなシンプルな規則に基づくアラームの発呼を超えた高度なユースケースに利用できるようになってきた。しかしながら、ビデオ分析のみで判明するものはあくまで人物の特徴や行動の内容までであり、単体をもってそれが脅威かどうかを判断するのは難しい。結果としていまだに多くを人間の判断に委ねざるを得ないのが現状だ。
Ambient AIの提供するAIを活用したインテリジェンスにより、シーンのコンテキストを深く理解することが可能になったとのことだ。場所、時刻、シーン内のオブジェクト間の相互作用をすべてセキュリティ リスクの評価に使用できるようになったという。インシデントの認識やアラートについてもほぼリアルタイムで行われるため、迅速な対応が可能とのことだ。
主なユースケースとしては学校や製造現場での適用が紹介されている。特に銃社会の米国では学校現場等での乱射事件は深刻な問題となっているが、Ambient AIのソリューションにより銃を保持している人物を特定するとともに、リアルタイムでその位置や状況に関する情報を通知することにより、学生やスタッフが被害を最小限に抑えるための行動をするサポートになりうるとのことだ。
製造業におけるユースケースとしては、立ち入り禁止区域への立ち入りや窃盗などの被害をリアルタイムで認識し、検知する例があげられている。
会社概要
会社名 | Ambient AI, Inc. |
設立 | 2017年 |
所在地 | Palo Alto, CA, United States |
ウェブサイト | https://ambient.ai/ |
投資状況 | 資金調達額:$72M, ($20M, Series A, 2023), Allegion |
主な経営陣 | Shikhar Shrestha, Co-Founder & CEO Vikesh Khanna, Co-Founder & CTO |
Source | Tracxn |